令和7年9月8日(月)に杉並区立東田小学校さんの5年生2クラス(各クラス30名ずつ)の子どもたちに墨アートの授業を行いました。今回は水墨画家としても活躍中の松﨑玉恵理事長が講師をつとめました。補助講師として山本、団上も参加しました。
まずは墨の磨り方から始まり、濃く磨った墨を水で薄めて薄墨を作り、立体交差の技法に入りました。薄墨の濃さはこれでいいのかな?ドキドキしながら十文字を書いていくと・・・。最初に引いた線がじわりと浮き出してきました。「わあ!」と思わず声をもらす子、どうなっているんだろうという表情でじーっと半紙を見つめる子、墨アートの不思議さに子どもたちが引き込まれていくのを感じました。立体交差の応用編で虫かごに虫を入れるにはどうすればいいかを考えながら描きました。
次に、水だけを含ませた小筆と薄墨を含ませた刷毛で水玉模様の技法に挑戦しました。水玉の大きさを変えてリズミカルに描く子、水玉以外のものを描く子、いろいろ試しながら楽しんで表現していく子どもたちの姿が見られました。
そして、ワークショップなどでも大人気の傘模様。基本の●ひとつから始まり、●の数を増やしたり、●の間隔や配置を考えたり、●以外の形を描いたり、子どもたちは試行錯誤しながら自分だけの表現を楽しんでいました。「どうしてこうなるんだ。」と今まで見たことのない模様がシンプルな技法でできる不思議さについて探究心が芽生えた子もいました。
今回は3~4人のグループで向かい合わせになって座っていたので「これ見て。」「すごいね。どうやったの。」「これはこうやって・・・。」「面白い、やってみよう。」「こんなのできたよ。」「それいいね。」「面白いね。」などの言葉が自然と生まれました。また、言葉に出さなくても友達の活動や作品を興味深く見つめている子もいました。
最後に全体でのふりかえりをしました。そこでは、自分の感想だけでなく、友達のよさについての発表もありました。普段からお互いのよさを認め合う取組をされていることがうかがえました。
東田小学校の先生方からは「墨アートの姿に魅せられて子どもたちは集中して活動に取り組んでいました。松﨑先生をはじめ、おいでくださった皆さまの丁寧なご指導の賜物でございます。貴重な体験を得られたこと、児童にとって大変幸せなことでありました。心より御礼申し上げます」との嬉しいお言葉をいただきました。
今後も全国各地のいろいろな学校や団体の皆様とこのような機会が増えることを願っています。

技法を実演している様子が全員に見えるようにスクリーンに大きく映しました

「先に描いた線が浮き出てきた!」(立体交差)

「水玉模様からヒントを得て描いてみたよ」

「これからどうしようかな・・・」

